#author("2023-03-06T01:34:25+00:00","default:opencaewikistaff","opencaewikistaff") #author("2023-03-20T02:15:42+00:00","default:opencaewikistaff","opencaewikistaff") * NEC製次世代イノベーションプラットフォームスパコン「 SX-Aurora TSUBASA」に関する情報発信 [#d5309311] ここでは、日本電気NEC製の次世代イノベーションプラットフォームスパコン「SX-Aurora TSUBASA」に関する活用情報をまとめます。なお「SX-Aurora TSUBASA」のことを、このウエブでは短縮して「SXAT」と呼ぶときもあります。 謝辞: このウエブは、2019年度より実施している「[[日本電気様(NEC):https://jpn.nec.com/hpc/sxauroratsubasa/index.html?]]」と岐阜高専との共同研究の取り組みをもとに、情報発信を行います。なお活動においては、「[[一般社団法人インダストリスパコン推進センター様(ISCPC):https://www.iscpc.jp/]]」より多大なご協力を受けています。 ** 最新情報など [#bcf7136f] 20200630: 日本電気様との共同研究の成果が発表されました https://jpn.nec.com/hpc/sxauroratsubasa/Application/index.html?#anc-calculix 図:SXAT上の PrePoMax での構造解析 ~ &ref(./sxat-ccx-1.png,245x197); ~ (図はクリックすると拡大します。) ~ ** 関連する情報リンク [#l524fb09] NEC公式サイト https://jpn.nec.com/hpc/sxauroratsubasa/index.html ~ VEOS for SX-Aurora TSUBASA https://github.com/veos-sxarr-NEC ~ NEC SX-Aurora TSUBASA Documentation https://www.hpc.nec/documents/ ~ NEC SX-Aurora TSUBASA ではじめる ベクトルプログラミング https://www.hpc.nec/api/v1/forum/file/download?id=LE6hEK ~ SX-Aurora TSUBASA のアーキテクチャとオペレーティングシステム http://www.ipsj.or.jp/sig/os/index.php?plugin=attach&refer=ComSys2019&openfile=comsys2019-imai.pdf ~ TensorFlow for SX-Aurora TSUBASA https://github.com/sx-aurora-dev/tensorflow ~ SX-Aurora TSUBASAを活用したビッグデータ向け高速分析プラットフォーム https://github.com/frovedis/frovedis ~ SX-Aurora TSUBASA Research https://github.com/sx-aurora-dev ~ SX-Aurora TSUBASA 紹介資料 https://nsrp.nifs.ac.jp/news/Aurora_intro-v4.pdf (ご関心があれば、まずこれを見てください) ** SXAT による CalculiX 公式テスト結果の記録 [#a684441f] *** 2021年度版(220408) [#p5948027] CalculiX の公式ウエブでは、Official版テスト集が公開されており、2.18版では、531ケースで構成されています。~ ウエブ: http://www.dhondt.de/ ファイル: http://www.dhondt.de/ccx_2.18.test.tar.bz2(現在の最新版は2.19) - SPOOLES: CalculiXの標準ソルバーであり、OpenMPによる共有メモリ並列処理が可能な、直接法ソルバーです。 - PARDISO: Intel oneMLK として提供された高速ソルバーで、大規模疎行列を対象とした。直接法ソルバーです。 - SX-AUR_HS: SX-Aurora TSUBASA用に実装された直接法による大規模疎行列連立1次方程式ソルバであるHeteroSolverを使用します。 - SX-AUR_SCALING: CalculiXに実装されている反復法ソルバITERATIVESCALINGをSX-Aurora TSUBASAのVE(Vector Engine)上で高速に実行します。本ソルバはSBLASを利用することで、ベクトル化+OpenMPによる高速化が図られています。 これら5つのソルバーを用いて、531ケースのテストを実行した結果が、以下の通りです。なお結果は「OK:計算と結果が正常・NG:計算は正常だが結果が不可・FAULT:計算が異常終了」となっています。 |使用ソルバ |TOTAL |OK |NG |FAULT| |SPOOLES |531 |518 |0 |13| |PARDISO |531 |518 |0 |13| |ITERATIVESCALING |531 |400 |9 |122| |SX-AUR_HS |531 |483 |0 |48| |SX-AUR_SCALING |531 |483 |5 |43| 個々のテストの結果は、ファイル「&ref(ccx-2.18.test-results.xlsx);」にまとめてあります。全体の傾向は以下の通りです。 - 反復法の ITERATIVESCALING は、FAULT となるケースが多く、特に FREQUENCY の固有値解析で目立ちます。 - SX-AUR の2つのソルバーは、若干 FAULT となるケースがありますが、NG となるケースは多くありません。 *** 2022年度版(230305) [#dbc8f55a] CalculiX の公式ウエブでは、Official版テスト集が公開されており、2.19版では、532ケースで構成されています。~ ウエブ: http://www.dhondt.de/ ファイル: http://www.dhondt.de/ccx_2.19.test.tar.bz2(現在の最新版は2.20) - SPOOLES: CalculiXの標準ソルバーであり、OpenMPによる共有メモリ並列処理が可能な、直接法ソルバーです。 - PARDISO: Intel oneMLK として提供された高速ソルバーで、大規模疎行列を対象とした。直接法ソルバーです。 - ITERATIVESCALING: CalculiXに標準実装されているCG法による反復法ソルバです。 - SXAT_HS: SX-Aurora TSUBASA用に実装された直接法による大規模疎行列連立1次方程式ソルバであるHeteroSolverを使用します。 - SXAT_SCALING: ITERATIVESCALINGソルバをSX-Aurora TSUBASAのVE(Vector Engine)向けにチューニングしたものです。本ソルバはSBLASを利用することで、ベクトル化+OpenMPによる高速化が図られています。 これら5つのソルバーを用いて、532ケースのテストを実行した結果が、以下の通りです。なお結果は「OK:計算と結果が正常・NG:計算は正常だが結果が不可・FAULT:計算が異常終了」となっています。 |使用ソルバ |OK |NG |FAULT| |SPOOLES |532 |0 |0 | |PARDISO |532 |0 |0 | |ITERATIVESCALING |411 |9 |112| |SX-AUR_HS |495 |0 | 37 | |SX-AUR_SCALING |495 |5 |32| |使用ソルバ |TOTAL|OK |NG |FAULT| |SPOOLES |532 |532 |0 |0 | |PARDISO |532 |532 |0 |0 | |ITERATIVESCALING |532 |411 |9 |112| |SX-AUR_HS |532 |495 |0 | 37 | |SX-AUR_SCALING |532 |495 |5 |32| 個々のテストの結果は、ファイル「&ref(ccx-2.19.test-results-230220.xlsx);」にまとめてあります。全体の傾向は以下の通りです。 - 反復法の ITERATIVESCALING は、FAULT となるケースが多く、特に FREQUENCY の固有値解析で目立ちます。 - SX-AUR の2つのソルバーは、若干 FAULT となるケースがありますが、NG となるケースは多くありません。 ** SX-Aurora TSUBASA の導入記録 [#v43bf2d0] 1:SX-Aurora TSUBASA にCentOSを導入し、関連ツールとライセンスを設定するまで 【[[SXAT-Setup1]]に移る】 2:SX-Aurora TSUBASA 上に、専用 Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【[[SXAT-CCXbuild1]]に移る】 3:SX-Aurora TSUBASA 上で、Windows の PrePoMax を起動させ連携するまで 【[[SXAT-PrePoMax1]]に移る】 4:SX-Aurora TSUBASA 上の PrePoMax で、構造解析を実行する操作手順の概要 【[[SXAT-PrePoMax2]]に移る】 *** 2021(R3)年度の開発によるSX-Aurora TSUBASA の導入記録 [#n8d037bd] SXATでは、PC本体を「VH:ベクトルホスト」、高速演算ボードを「VE:ベクトルエンジン」と呼びます。 1:SXAT の CentOS 上に、VH 用の Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【[[SXAT-CCXbuild-21-1]]に移る】 2:SXAT の CentOS 上に、VE 対応の Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【[[SXAT-CCXbuild-21-2]]に移る】 *** 2022(R4)年度の開発によるSX-Aurora TSUBASA の導入記録 [#u4dee9b1] SXATでは、PC本体を「VH:ベクトルホスト」、高速演算ボードを「VE:ベクトルエンジン」と呼びます。 1:WSL2 の Ubuntu22.04 上に、Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【[[SXAT-CCXbuild-22-1]]に移る】 2:SXAT の CentOS 上に、VE 対応の Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【[[SXAT-CCXbuild-22-2]]に移る】 ** SX-Aurora TSUBASA で活用する解析ツール [#h11f3ff9] 1:汎用3次元構造解析ツール「Calculix(カルキュリックス)」⇒ http://www.calculix.de/ □プリ:付属プリポストツール CGX に加えて、FreeCAD の FEM モジュールとして組み込まれ設計者用 CAE としての活用は大きな可能性を持つ。~ □ソルバ:Abaqus に準拠した解析設定を可能にしたソルバであり、ビルド済みの CCX が公開され、コンパクトな設計のため各種環境に対応する。~ □ポスト:付属プリポストツール CGX に加えて、統合支援ツール PrePoMax により商用ツール並みの可視化機能を実現している。ParaView も利用可能。~ □特徴:円筒座標系の解析が可能であり、Abaqus の INP 形式にほぼ対応している。解析結果の比較検討などが進んでおり日本語の情報も豊富である。~ [[OpenCAE Users Wiki]] 【このページの閲覧数:総計:&counter(total); 今日:&counter(today);】