NEC製次世代イノベーションプラットフォームスパコン「 SX-Aurora TSUBASA」に関する情報発信

ここでは、日本電気NEC製の次世代イノベーションプラットフォームスパコン「SX-Aurora TSUBASA」に関する活用情報をまとめます。なお「SX-Aurora TSUBASA」のことを、このウエブでは短縮して「SXAT」と呼ぶときもあります。

謝辞: このウエブは、2019年度より実施している「日本電気様(NEC)」と岐阜高専との共同研究の取り組みをもとに、情報発信を行います。なお活動においては、「一般社団法人インダストリスパコン推進センター様(ISCPC)」より多大なご協力を受けています。

最新情報など

20200630: 日本電気様との共同研究の成果が発表されました  https://jpn.nec.com/hpc/sxauroratsubasa/Application/index.html?#anc-calculix

図:SXAT上の PrePoMax での構造解析
sxat-ccx-1.png
(図はクリックすると拡大します。)

関連する情報リンク

NEC公式サイト https://jpn.nec.com/hpc/sxauroratsubasa/index.html
VEOS for SX-Aurora TSUBASA https://github.com/veos-sxarr-NEC
NEC SX-Aurora TSUBASA Documentation https://www.hpc.nec/documents/
NEC SX-Aurora TSUBASA ではじめる ベクトルプログラミング https://www.hpc.nec/api/v1/forum/file/download?id=LE6hEK
SX-Aurora TSUBASA のアーキテクチャとオペレーティングシステム http://www.ipsj.or.jp/sig/os/index.php?plugin=attach&refer=ComSys2019&openfile=comsys2019-imai.pdf
TensorFlow for SX-Aurora TSUBASA https://github.com/sx-aurora-dev/tensorflow
SX-Aurora TSUBASAを活用したビッグデータ向け高速分析プラットフォーム https://github.com/frovedis/frovedis
SX-Aurora TSUBASA Research https://github.com/sx-aurora-dev

SX-Aurora TSUBASA 紹介資料 https://nsrp.nifs.ac.jp/news/Aurora_intro-v4.pdf (ご関心があれば、まずこれを見てください)

SXAT による CalculiX 公式テスト結果の記録

2021年度版(220408)

CalculiX の公式ウエブでは、Official版テスト集が公開されており、2.18版では、531ケースで構成されています。
ウエブ: http://www.dhondt.de/  ファイル: http://www.dhondt.de/ccx_2.18.test.tar.bz2(現在の最新版は2.19)

  • SPOOLES: CalculiXの標準ソルバーであり、OpenMPによる共有メモリ並列処理が可能な、直接法ソルバーです。
  • PARDISO: Intel oneMLK として提供された高速ソルバーで、大規模疎行列を対象とした。直接法ソルバーです。
  • SX-AUR_HS: SX-Aurora TSUBASA用に実装された直接法による大規模疎行列連立1次方程式ソルバであるHeteroSolverを使用します。
  • SX-AUR_SCALING: CalculiXに実装されている反復法ソルバITERATIVESCALINGをSX-Aurora TSUBASAのVE(Vector Engine)上で高速に実行します。本ソルバはSBLASを利用することで、ベクトル化+OpenMPによる高速化が図られています。

これら5つのソルバーを用いて、531ケースのテストを実行した結果が、以下の通りです。なお結果は「OK:計算と結果が正常・NG:計算は正常だが結果が不可・FAULT:計算が異常終了」となっています。

使用ソルバTOTALOKNGFAULT
SPOOLES531518013
PARDISO531518013
ITERATIVESCALING5314009122
SX-AUR_HS531483048
SX-AUR_SCALING531483543

個々のテストの結果は、ファイル「fileccx-2.18.test-results.xlsx」にまとめてあります。全体の傾向は以下の通りです。

  • 反復法の ITERATIVESCALING は、FAULT となるケースが多く、特に FREQUENCY の固有値解析で目立ちます。
  • SX-AUR の2つのソルバーは、若干 FAULT となるケースがありますが、NG となるケースは多くありません。

2022年度版(230305)

CalculiX の公式ウエブでは、Official版テスト集が公開されており、2.19版では、532ケースで構成されています。
ウエブ: http://www.dhondt.de/  ファイル: http://www.dhondt.de/ccx_2.19.test.tar.bz2(現在の最新版は2.20)

  • SPOOLES: CalculiXの標準ソルバーであり、OpenMPによる共有メモリ並列処理が可能な、直接法ソルバーです。
  • PARDISO: Intel oneMLK として提供された高速ソルバーで、大規模疎行列を対象とした。直接法ソルバーです。
  • ITERATIVESCALING: CalculiXに標準実装されているCG法による反復法ソルバです。
  • SXAT_HS: SX-Aurora TSUBASA用に実装された直接法による大規模疎行列連立1次方程式ソルバであるHeteroSolverを使用します。
  • SXAT_SCALING: ITERATIVESCALINGソルバをSX-Aurora TSUBASAのVE(Vector Engine)向けにチューニングしたものです。本ソルバはSBLASを利用することで、ベクトル化+OpenMPによる高速化が図られています。

これら5つのソルバーを用いて、532ケースのテストを実行した結果が、以下の通りです。なお結果は「OK:計算と結果が正常・NG:計算は正常だが結果が不可・FAULT:計算が異常終了」となっています。

使用ソルバTOTALOKNGFAULT
SPOOLES53253200
PARDISO53253200
ITERATIVESCALING5324119112
SX-AUR_HS532495037
SX-AUR_SCALING532495532

個々のテストの結果は、ファイル「fileccx-2.19.test-results-230220.xlsx」にまとめてあります。全体の傾向は以下の通りです。

  • 反復法の ITERATIVESCALING は、FAULT となるケースが多く、特に FREQUENCY の固有値解析で目立ちます。
  • SX-AUR の2つのソルバーは、若干 FAULT となるケースがありますが、NG となるケースは多くありません。

SX-Aurora TSUBASA の導入記録

1:SX-Aurora TSUBASA にCentOSを導入し、関連ツールとライセンスを設定するまで 【SXAT-Setup1に移る】

2:SX-Aurora TSUBASA 上に、専用 Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【SXAT-CCXbuild1に移る】

3:SX-Aurora TSUBASA 上で、Windows の PrePoMax を起動させ連携するまで 【SXAT-PrePoMax1に移る】

4:SX-Aurora TSUBASA 上の PrePoMax で、構造解析を実行する操作手順の概要 【SXAT-PrePoMax2に移る】

2021(R3)年度の開発によるSX-Aurora TSUBASA の導入記録

SXATでは、PC本体を「VH:ベクトルホスト」、高速演算ボードを「VE:ベクトルエンジン」と呼びます。

1:SXAT の CentOS 上に、VH 用の Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【SXAT-CCXbuild-21-1に移る】

2:SXAT の CentOS 上に、VE 対応の Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【SXAT-CCXbuild-21-2に移る】

2022(R4)年度の開発によるSX-Aurora TSUBASA の導入記録

SXATでは、PC本体を「VH:ベクトルホスト」、高速演算ボードを「VE:ベクトルエンジン」と呼びます。

1:WSL2 の Ubuntu22.04 上に、Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【SXAT-CCXbuild-22-1に移る】

2:SXAT の CentOS 上に、VE 対応の Calculix (CCX) を構築するまでのビルド手順 【SXAT-CCXbuild-22-2に移る】

SX-Aurora TSUBASA で活用する解析ツール

1:汎用3次元構造解析ツール「Calculix(カルキュリックス)」⇒ http://www.calculix.de/

□プリ:付属プリポストツール CGX に加えて、FreeCAD の FEM モジュールとして組み込まれ設計者用 CAE としての活用は大きな可能性を持つ。
□ソルバ:Abaqus に準拠した解析設定を可能にしたソルバであり、ビルド済みの CCX が公開され、コンパクトな設計のため各種環境に対応する。
□ポスト:付属プリポストツール CGX に加えて、統合支援ツール PrePoMax により商用ツール並みの可視化機能を実現している。ParaView も利用可能。
□特徴:円筒座標系の解析が可能であり、Abaqus の INP 形式にほぼ対応している。解析結果の比較検討などが進んでおり日本語の情報も豊富である。

OpenCAE Users Wiki

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添付ファイル: fileccx-2.19.test-results-230220.xlsx 336件 [詳細] fileccx-2.18.test-results.xlsx 701件 [詳細] filesxat-ccx-1.png 1062件 [詳細]

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Last-modified: 2023-03-20 (月) 11:15:42 (624d)